サイエントロジーは、さまざまな国々で宗教として受け入れられています。1954年に最初のサイエントロジー教会が設立されてから、この宗教は、世界中にわたる何百万もの会員へと成長してきました。 ほぼすべての国でサイエントロジストは、自らの宗教を実践しています。
ある場所で教会の聖職者たちが正式に確立されると、この教会は、その当事国の法律に則り、宗教的な目的を持つ非営利団体としての登録を試みます。しかしそのような登録が不可能であるとされている国も存在します。 法的制度は、各国によってしばしば大きく異なります。 いかなるグループも登録を行い、かつ特定の基準を満たすことを義務付けられているいくつかの国では、宗教として正式な認可を受けています。 しかしそれとは反対の見解を示す国もあります。国家の司法権内に収まっているかどうかを判断の基準とせずに、宗教認可の公式リストへの登録を禁じる国々です。 サイエントロジーは、多くの国々の政府や裁判所において、その宗教的な属性を認められています。
いくつかの国では、この教会は、その宗教性を問われる裁判を余儀なくされてきました。それには合意の下で行われたものもあれば、何の証拠もない刑事的責任に対するものもあります。 この教会はそのような事例のすべてにおいて勝訴し、正真正銘の宗教として疑いなく認可されてきました。 その内のいくつかのもの、例えば英連邦最高裁判所、イタリア最高裁判所(破棄院)、オーストラリアの最高裁判所などでの裁定は、現在有名な学者や司法関係の権威者たちによって、すべての宗教が、宗教認可を受けるにあたり満たすべき基準であると見なされています。
サイエントロジーは他に類を見ない現代的な宗教です。20世紀に生まれた唯一の主要な宗教です。 以下に掲載した、各国におけるサイエントロジー教会の主要な宗教認可をご覧ください。
世界各地での宗教認可
アメリカ
アメリカ合衆国では、すべてのサイエントロジー教会および関連するすべての社会改善活動が非課税であり、慈善目的のためにのみ組織されていると認識されています。
内国歳入庁(IRS)は2年間にわたり、教会の世界各地でのすべての活動を含め、前代未聞の規模と詳細さによる審査を行った末に、1993年10月1日に裁定書を発行しました。サイエントロジー宗教の母教会である国際サイエントロジー教会に加え、150の関連教会、ミッション、社会改善団体に対し、非課税の宗教・慈善団体の地位を認定しました。しかも、これらはすべて別々の、それぞれに自立した団体として認定されたのです。 IRSはまた、あらゆる国のすべてのサイエントロジストが加入できる会員制組織である国際サイエントロジスト教会にも慈善・宗教団体の地位を認定しました。
その他アルゼンチン
アルゼンチンは、宗教団体の登記を法律で義務付けています。 2008年11月18日、アルゼンチン司法省は、ブエノスアイレスのサイエントロジー教会アルゼンチンを宗教団体として国の登記簿に加えました。
その他イギリス
イギリスでは、英国国教会、ユダヤ教、クエーカー以外の宗教団体は、1855年の「礼拝場登録法」に基づいて礼拝場として登録された建物の中でのみ、宗教的な婚礼の儀式を行うことができます。
サイエントロジー教会のある信徒は、ロンドン教会のチャペルで自分の結婚式を挙げられるように、この場所を礼拝場として登録申請しましたが、戸籍本庁により却下されたため、この決定の見直しを求める訴えを起こしました。
最終的に英国最高裁判所は、サイエントロジーを宗教であると認定し、サイエントロジー教会ロンドンのチャペルは「礼拝場登録法第2条に該当する、宗教的礼拝のための会合場所である」という判決を下しました。 最高裁はこれに基づいてサイエントロジーのチャペルを礼拝場として、また婚礼を執り行う場所として登録するよう戸籍本庁長官に命じました。 これにより、サイエントロジーはこの国で宗教としての完全な認可を獲得したのです。
その他イタリア
イタリアで正式な宗教認可を得るには、その団体は2段階の手続きを経ることを義務付けられます。 第一に、イタリアにおいて国レベルでその宗派を代表する団体が、内務省から法人としての認可を取得する手続きです。 申請が提出された後、内務省は申請者の資格要件を検討し、受理した上でその申請者を公認宗教団体として登記します。
その他インド
インドでは、宗教団体が登記や認可を受けるための必要条件はありません。 2003年2月7日、ニューデリーのサイエントロジー宗教財団は、デリーとハリャーナの社団登記簿に登記されました。 2003年11月24日、ニューデリーの所得税控除課長は、同財団に免税慈善団体の地位を与えました。
その他エクアドル
エクアドルの宗教団体は、1937年の礼拝法により内務省に登記することを義務付けられています。 登記するには、宗教団体は設立趣意書を有し、非営利団体の地位を得ていなくてはなりません。また、以前に登記された団体の名称が許可なく使用されないことを確実にするために、登記申請の際にその団体が使用するすべての名称を提出しなくてはなりません…
その他オーストラリア
英連邦諸国における「宗教」の定義に関する非常に影響力のある裁定として、オーストラリアとニュージーランドの両国で認識されているのは、新興教会 対 給与税長官 (1983) 1 VR 97の訴訟における、オーストラリア最高裁判所のサイエントロジーに関する裁定です。 最高裁の判決では、サイエントロジー教会は「それが宗教であることを示すという責務を容易に履行した。 よって、この教会は課税控除を取得した宗教法人であることを肯定せざるを得ない。」
その他オーストリア
オーストリア、ウィーンの行政裁判所は、1995年8月1日付の裁定において、以下の判決を下しました。「2年足らず前、最も多くサイエントロジー教会が存在する国であるアメリカ合衆国において、数十年にわたる徹底した調査の後にサイエントロジーが正真正銘の宗教および慈善団体という地位をIRSから与えられたという事実に加え、我々がオーストリアのサイエントロジー教会は宗教であると確信するに足る十分な証拠も [同教会] から提供された。」
その他オランダ
オランダでは、サイエントロジー教会の宗教上の位置付けや性質に関する政府との論争はありません。 何年にもわたり、行政機関と裁判所の両方により、サイエントロジーを宗教と認定し、教会員に宗教サービスを提供する宗教団体としてサイエントロジー教会を認可する文書が数多く発行されてきました。 サイエントロジー教会は宗教団体として登記され、法人格を取得しています。
その他カナダ
カナダでは、宗教の宗派が州政府のレベルで正式に認可される方法のひとつは、その叙任された聖職者が結婚式を執り行う権利の申請を受理されることです。 もうひとつは、宗教団体として財産税控除の申請を受理されることです。 サイエントロジーの聖職者は、その教会が存在するカナダのあらゆる州で結婚式を執り行う権利を与えられています。
その他クロアチア
クロアチアでは、2002年の「宗教共同体の法的地位に関する法」により、宗教共同体の法的地位を広く定義し、政府による資金助成、税制上の優遇、学校での宗教教育といった事柄を網羅しています。 宗教団体の登記は義務ではありません。 しかし、登記された団体は、税金その他に関する優遇措置を受ける「法人」の地位を与えられます。 サイエントロジー教会クロアチアは、2003年12月22日に、クロアチア共和国の宗教共同体登記簿に宗教団体として正式に登記されました。
その他ケニア
ケニアの政府は、新しい宗教団体が法人登記所に登記することを義務付けています。これはそこから検事総長事務局に報告されます。 2005年5月19日、サイエントロジー教会ナイロビ・ミッションは法人登記所により宗教団体として登記されました。
その他コスタリカ
コスタリカには、自主的な申請に基づく宗教団体の宗教登記法があります。 1991年8月、団体登記局は、コスタリカの法律が定める教会・宗教的非営利団体としてサイエントロジー教会法人を登記しました。
その他スウェーデン
スウェーデンでは、宗教活動を行うために認可や登記を受ける必要はありません。 ただし、政府から非課税の資格を得たい、また地域社会改善活動を支援する助成金を受けたい宗教団体は、宗教団体としての登記を申請しなくてはなりません。 また、スウェーデンでは法的拘束力のある宗教的な結婚式を行う聖職者を登録するという形で、宗教を認可しています。 スウェーデンで宗教的な結婚式を挙げるには、認可された宗教の聖職者が宗教的婚礼の司祭として登録されていなければなりません。 サイエントロジー宗教はスウェーデンで宗教として、また非課税の宗教団体として認可されています。 さらに、サイエントロジーの聖職者はスウェーデンで法的拘束力のある宗教的な結婚式を執り行う認可を受けています。
その他スコットランド
スコットランドでは、宗教団体の登記のための必要条件は一切設けられていません。 ただし、法的拘束力のある宗教的な結婚式を行う聖職者を登録するという形で、宗教を認可しています。 スコットランドで宗教的な結婚式を挙げるには、聖職者が宗教的婚礼の司祭として登録されていなければなりません。 司祭の登録は、1977年スコットランド結婚法の第9条によって規定されています。
その他スペイン
サイエントロジー教会はスペインで正式に宗教として認可されています。 2007年10月31日、マドリードの全国管区裁判所は、スペインのサイエントロジー全国教会を、政府の宗教団体登録簿に登記されることから派生する一連の宗教的権利を全面的に認められている宗教組織であると認定し、スペインにおける宗教の自由に対する権利を支持する画期的な判決を満場一致で下しました。
その他スロベニア
スロベニアでは宗教の自由法により、政府が宗教の自由を尊重すること、教会その他の宗教団体の法的地位ならびに権利、メンバーの権利、行政機関への登記の手続き、登記された教会や宗教団体の権利、政府の機関である宗教団体局の責任などが定められています。 サイエントロジー教会は1995年にスロベニア共和国政府の宗教団体局により宗教団体として登記・認可され、それに付随するすべての権利と特権を有しています。
その他タンザニア
タンザニアでは、宗教団体は本土(タンガニーカ)の内務省と、ザンジバル島自治政府の登記官に登記の届け出をしなくてはなりません。 2004年9月27日、タンザニア連合共和国内務省の社団登記官は、サイエントロジー教会キリマンジャロ・ミッションを宗教団体として登記しました。
その他ドイツ
ドイツの宗教団体は、「理想主義」団体や社団法人など、宗教団体と非営利団体の両方に開放されたさまざまな法的形態で機能することができます。 ドイツのサイエントロジー教会は、その宗教的な目的を明確に表明した上で、非営利の理想主義団体という法的形態で登記されています。したがって、その正式な法的地位は、よく知られた他の多くの宗教団体のそれと変わりません。
その他ニュージーランド
センターポイント・コミュニティー・グロース・トラスト 対 長官(1985年 1 NZLR 673)における最高裁の判決は、ニュージーランドの法律の下で何が宗教であるかを決定する基準を定めるものでした。 この裁判で、ニュージーランド最高裁は、オーストラリアの最高裁判所がサイエントロジー教会に関する新興教会 対 給与税長官 (1983) 1 VR 97の訴訟において採択した宗教の基準を引いてこれを支持し、判決の根拠としました。 最高裁は、サイエントロジー教会は「宗教を推進することにより、完全に慈善的な性質のものであるという必要条件に合致しており」、また「公共の益を目的としているという必要条件に合致している」ため、宗教および慈善活動としての資格を満たしているとの裁定を下しました。
その他ニカラグア
ニカラグアで法的認可を申請する宗教団体に対して政府が求める必要条件は、その他の非政府組織に対する必要条件に類似しています。 その団体は法人格(personeria juridica)を申請し、国会の承認を受けなければなりません。 承認を受けた後、その団体は社団法人または財団法人として国務省に登記しなければなりません。 教会は宗教団体としての認可を申請し、受理されています。 2006年9月7日付の官報で発行されたニカラグア共和国大統領法令4734により、ニカラグアのサイエントロジー教会は宗教団体として登記されました。
その他ネパール
ネパールでは宗教団体の登記に関する必要条件はありません。 2004年、ネパール中央地区行政官はネパールのサイエントロジー・ミッションを法人登記し、宗教団体として活動する権限を付与しました。
その他フィリピン
フィリピンの法律では、組織化された宗教に対し、証券取引委員会と内国歳入庁への登記を義務付けています。後者は非課税団体の地位を取得するためです。 2003年12月16日、フィリピンのサイエントロジー教会ミッションは、フィリピン共和国により分類番号9191の宗教団体活動として登記されました。
その他フランス
フランスでは、憲法の政教分離原則に沿って、国家はいかなる宗派の公認も行いません。 1901年の結社法や1905年政教分離法に基づき、フランスのすべての宗教共同体が社団法人として活動しています。サイエントロジー教会も例外ではありません。
その他ベネズエラ
ベネズエラの内務・司法省に属する司法・宗教部門(DJR)は、宗教団体の登記簿管理、宗教組織への資金の拠出、宗教・宗派間の意識と理解の促進といった業務を担当しています。 各団体は、宗教団体としての法的地位を得るには、DJRに登記しなくてはなりません。 1999年2月1日、ベネズエラ共和国の内務・司法省はベネズエラのサイエントロジー教会を宗教団体として登記しました。
その他ポルトガル
1988年、ポルトガルのサイエントロジー教会は宗教団体として正式に認可されました。 2001年、ポルトガルで新しい宗教法が制定され、サイエントロジーを含む特定の宗教が、宗教団体としての正式な登記を再申請することを義務付けられました。 2007年9月18日、ポルトガルのサイエントロジー教会は、2001年宗教法に基づく宗教団体として再び正式に認可されました。
その他マケドニア
マケドニアのサイエントロジー教会は宗教団体として正式に認可されました。 2017年4月20日、第一裁判所のスコピエ2世は、マケドニア共和国の教会、宗教団体及び宗教官報の法的地位に関する法律において、すべての法的前提条件を満たしていると判断を下しました。
その他メキシコ
Scientology教会はメキシコで正式に宗教として認可されました。 2017年10月30日、メキシコ内務大臣が公認宗教の連邦登記簿にメキシコのScientology教会を加えました。
その他ロシア
2007年4月5日、ヨーロッパ人権裁判所は、サイエントロジー宗教を支持し、サイエントロジストとその宗教団体の宗教の自由に対する権利を守る画期的な裁定を満場一致で下しました。 この裁定は、1950年に欧州評議会によって採択された「人権及び基本的自由の保護のための条約(ヨーロッパ人権条約)」に署名・批准した、ロシアを含む46ヵ国すべてに影響力を持ちます。 裁判所は、サイエントロジストのみならずヨーロッパのすべての宗派に属する人々の宗教的自由に対する権利をあらためて確認し、サイエントロジー教会の主張を支持する判決を下しました。
その他台湾
台湾内務省の宗教業務課には、約30の宗教団体が登記されています。 宗教団体は、寺院管理法、市民団体法、あるいは民法の社団・財団に関する条項に従って、その全国組織を通じて中央当局に登記することができます。 2003年3月14日、台湾の内務省はその公認宗教団体名簿にサイエントロジー教会を追加しました。
その他南アフリカ
南アフリカ政府は、宗教団体に免許の取得や登記を義務付けてはいません。 ただし、法的拘束力のある宗教的な結婚式を行う聖職者を登録するという形で、宗教を認可しています。 南アフリカで宗教的な結婚式を挙げるには、聖職者が宗教的婚礼の司祭として登録されていなければなりません。 また、宗教団体は公益団体として所得税の支払いを免除される資格を得ることができます。
その他結論
今日、サイエントロジーが世界的な宗教であることに疑いはありません。 世界各地150を超える国々の何百万ものサイエントロジストたちが、この宗教の教義と実践に専心しています。 サイエントロジーは彼らの宗教であり、彼らの最も深い精神的なニーズを満たしています。 これはどの宗教においても最も重要な事柄です。 それにもかかわらず、二次的な情報源に依拠する人に対しては、世界各地の法廷、学者、政府機関が、サイエントロジーはすべての面において正真正銘の宗教であると繰り返し判断を下してきたという事実があります。